2017年7月21日金曜日

インバウンド・ジャパン2017

皆さま、こんにちは。ねこです。
インバウンド・ジャパン2017の
各種セミナーに参加するため
東京ビッグサイトに行ってきました。


ニュースなどでも
「インバウンド」という言葉を
聞かない日がないというほど
世の中はインバウンド・ビジネスに
大騒ぎしていますが、
そもそも「インバウンド」って
どういう意味なんでしょう。

 inbound〔形容詞〕
 本国行きの、帰航の
 (交通機関などが)市内へ向かう

例えば、ボストンの地下鉄では
市内に向かうことをinbound
郊外に向かうことをoutboud
と表現しています。


inboundoutbound
基本的な概念って
そんな感じなんです。

これと同じ感覚で
日本に向かってやってくる旅行客を
対象としたビジネスを
「インバウンド・ビジネス」と言ったり、
訪日外国人に対応することを
「インバウンド対応」などと
言うようになったんでしょうね。

今、日本では、インバウンドと言えば
「訪日外国人関連の何か」というイメージが
すっかり定着しているようですが、
英語でinbound businessと言った場合、
必ずしも、そういう意味にはならないので
気をつけましょう。

さて、今回、いくつかセミナーを
受講してみたのですが、
その中で最も衝撃を受けたのが、
「外国人の心に響く情報発信の秘訣
…インバウンド対策の鍵は外国人目線!」
というジープラスメディアさんの講演でした。

このセミナーで強調されていたのが
以下の3点。

・ネイティブ表現
・外国人目線
・コミュニティ感覚

特に「ネイティブが書くことが大事」
なのだそうです。
「検索エンジンでは、
おかしな英語はヒットしない」のだとか。
(えーー?? マジですか!??)

歌詞対訳などを検索すると、
機械翻訳の変な日本語が
ヒットすることも多いので
必ずしもそうとは限らない気がしますが、
ネイティブの書いた表現じゃないと
検索結果の順位は下がるというのは
きっとあるのでしょうね

そして、外国人目線。
うん、確かに、それも大事です。
外国人目線で発信しているつもりでも
日本で生まれ、日本で育った人が
発信する情報は、結局のところ、
かゆいところに手が届かなかったり
するのかもしれません。

コミュニティ感覚というのは、
例えば、食べログやTripAdvisorのように
情報が集約されている場所で
ユーザー同士の情報交換が
積極的に行われているということ。

 日本に住んでいる外国人を
 巻き込むことがポイント

 日本にいる外国人が、
 海外にいる外国人への一番近い情報発信源

ジープラスメディアの時澤社長は、
こういったことを
繰り返し仰っていました。

そっか…。

頑張って英語で情報発信を…と考え
ホームページを開設し、
ライティング講座を受講し、
ブログ執筆に尽力しようと思っていた矢先に
こういうお話を聞いたので、
正直言って、ちょっと動揺しました。

しかし、「なぜ浅草に訪日客が集まるのか」
というセミナーで、
浅草観光連盟の理事、飯島様のお話を聞いて
少し勇気が湧いてきました。


印象的だったのは、次の言葉。

なにもしないと誰も来ない

ただ何もしないでいたのに
自然に浅草に観光客が集まったわけでは
ないのだそうです。

浅草観光連盟は、2006年にホームページを開設。
2010年にTwitterの利用を開始。
2011年にFacebookの利用を開始。
その後も、365 ASAKUSAというアプリや
GuidebooQなどのツールを
積極的に活用しているとのこと。

雷おこしも、当初、外国人観光客には
まったく知られていない状態で、
実際に購入していくお客様は、ほとんど
日本人のおばちゃんたちだったそうです。

しかし、雷おこしについての情報を
一生懸命発信していったら、
今では、実際にお店を訪れて購入し、
SNSなどで情報発信をしてくれる外国人が増えて
どんどん知名度が上がってきたのだとか。
いやはや、浅草観光連盟さん、すばらしい!

…とまあ、そんな感じで、
セミナーを聞いたり、
会場内を歩いたりしながら
いろいろ情報収集をしたのですが、
今回、驚いたのは、
旅情報のポータルサイトの多さです。

今回、訪日外国人向け観光案内
メディア紹介コーナーにあったのは
以下の10サイトの案内。

・Explorer Japan(日本航空)
・Gaijin Pot(ジープラスメディア)
・闺蜜网 Kimiss.com(ENJOY JAPAN)
・365ASAKUSA(イーウィルジャパン)
・Japan Travel(ジャパン・トラベル)
・JAL Guide to Japan(日本航空)
・99s(ホスピタブル)
・日本購物攻略(朝日新聞社)
・bond Japan(ボンド)
・MATCHA(MATCHA)

さまざまな企業や団体が、独自の情報サイトを作り
「うちのサイトが一番!」というふうに
競い合って宣伝をしているという印象があり
ちょっと引っかかりました。

個人的な感覚としては、
実際に英語で検索をした際に、
かなりの確率でヒットし、
しかも、使いやすいと感じるのは
です。(※上記コーナーには出展なし)

実際、観光客の皆さんとお話をすると
このサイトを印刷したものや
スクリーンショットを
持っている方がたくさんいます。

また、観光情報や日本文化、旅のコツなどを
とても丁寧にまとめているのが
です。

今、ポータルサイトが
どんどん増えているようですが、
いずれは自然淘汰され、
使い勝手のいいものが
残っていくんでしょうね。

訪日外国人の間で
どんなサイトがよく利用されているのか
今後も注目していきたいと思います。

会場内では、試食品や試飲品の
提供も行われていました。
宝酒造さんは、スパークリング日本酒の
試飲会を開催。


300mlというこの大きさは
お土産として魅力的なサイズですね。

そして、本日の戦利品がこちら♪


こちらのカップ麺(左と真ん中)、
なんとハラール食品の紹介のため
無料配布されていました。
ドン・キホーテなどで購入できるそうです。

また、HALAL MEDIA JAPANという
情報サイトの案内もありました。

特にレストラン検索サイトの
充実ぶりには感嘆!!

これは、通訳案内士としては
絶対に押さえておきたい情報です。
実際にお客様をお連れすることがなくても、
「こういうサイトがありますよ」ということを
お伝えできることはとても大事です。

今日、いくつかのセミナーに参加し、
会場内を歩き回って感じたのは、
情報が溢れすぎているということ。

必要な情報を手早く見つけ、
URLなどをサッと提示する力も
通訳案内士として大切なスキルに
なってくるのかもしれないなと
感じています。

<本日のおまけ>
今回、個人的にとっても気になったのは
農協観光さんのグリーンツーリズムです。
こういう収穫体験や文化体験のお手伝い、
ぜひ、やってみたいなぁ♪