2017年9月19日火曜日

英語教材をどう選ぶ?

皆さま、こんにちは。ねこです。
「英語やりたいんだけど、
何やったらいいかな?」と
相談されることがよくあります。

その人の今のレベルや
何を目的にしているかによって
選ぶべき教材はさまざまなのですが、
とりあえず、今、世の中には、
どんな教材があるのかなと
書店に立ち寄ってみました。


いやはや、英語関連のコーナー、
本があふれてるじゃないですか!!!


「海外ドラマはたった350の単語でできている!?」
「はあ? そんなわけないじゃん!」と
思わず眉がつり上がったのですが(笑)
この本、タイトルはともかく、
内容はとてもよかったです。

海外ドラマを使った英語の学び方を
説明してくれている本ですね。
中上級レベルの人向けという感じでしょうか。
この本だけで学べるわけではなくて、
勉強法の本です。
 


もう1つ、勉強法の本で、
これはすばらしい!!と思ったのは
「プロフェッショナル イングリッシュ
世界に通じる英語力」です。

「できない人は難しい単語にこだわる」
「成果をあげる人は易しい表現を使いこなす」
など、さまざまな違いを挙げ、
勉強のための英語から、
使うための英語に変えていく
ヒントをたくさん与えてくれます。

読みながら、
「うん、そうだ、そのとおり!」
と納得することが
山ほどありました。



あっ、ちなみにねこが出版したのも
勉強法の本です。



ここに並べちゃうなんて、
かなりおこがましいですね(笑)

とりあえず、勉強法の本
お話はここまで。


さて、ここから、
英会話のCD本の検証を
進めていきましょう。

先にお伝えしておきますが、
ここで紹介する教材だけが良くて
他がダメということではありません。

単に…

ええと…

地元の図書館にあったものを
比較しています。(←オイッ)

ただ、これから書くことは、
教材を選ぶ時に
どんなことに気をつければいいかの
参考になるかと思いますので、
そういう視点で読んでくださいね。

また、今回、教材を検討するにあたって、
具体的に3人の人物を想定して、
その人たちに合うか合わないか
という話をしていきます。

Aさん:70代女性
・英語の知識はほぼゼロ
・特に目的はないけど、なんとなく学びたい

Bさん:40代女性
・短大で英語を頑張った
・今度、外国人が自宅にホームステイに…

Cさん:30代女性
・英語は多少話せる
・接客用の英語を学びたい

まず、Aさんに試してもらったのは、こちら。
ねこの大好きなキクタンシリーズの
英会話【基礎編】です。

CDは、「英単語→日本語→英単語→無音」のチャンツと
「英語センテンス→日本語訳」のダイアログと
応答の穴埋めをするロールプレイがセットになって
Day1という形になっています。



天下のキクタンだし、
これなら大丈夫でしょう!と
思っていたのですが、
何しろAさんの頭の中には、
英語の基礎が何もない状態なので、
"I'm moving to Osaka next month."
などの文章が比較的速いスピードで
聞こえてきただけで、
拒絶反応を示してしまいました。

う~ん、困ったな…。
もう1つの初心者用教材
「日常英会話の初級の初級フレーズが身につく本」は
レベルがゴチャ混ぜな印象があるし
"Do you have a family?"のような、
普通、言わないでしょ!
みたいな表現もいっぱいあるし、
オススメはできないなぁ…と思っていたのですが、
試しに聞いてもらったところ、
Aさんは、この教材をとても気に入ってしまいました。

うん、まあ、わかるような気はします。
CDがすごくゆっくりで、
しかも、Aさんが聞いたことのある単語が
ちょこちょこと出てくるからです。
CDが「日本語→英語」の順なので、
抵抗なく聞けるというのも
あるのかもしれません。
とりあえず、心理的な壁を取り除くには
これもありなのかなと思いました。

あるいは、キクタン英会話の
チャンツだけを取り出して、
(Track 1, 4, 7, 10, 13, 16...という感じで)
まずは単語だけに触れるようにしたら
ハードルが下がるかもしれませんね。

ちなみに、聞き取りを伸ばしたい場合は
「英語→日本語」の順、
スピーキングを伸ばしたい時は
「日本語→英語」の順がオススメです。

さて、次はBさんの英語リハビリです。
まずは「たったの72パターンで
こんなに話せる英会話」を
検証してみましょう。



これは、CDがなかなかのスグレモノでした。
「日本語→英語」の順で録音されていて、
テンポもいいので、まずは、
洗濯を干したり畳んだりする時に
流し聞きをしてみて、
内容を覚えてきたら、
日本語が聞こえたあとで、
英語の部分をCDと一緒に言うという形で
練習をすると、かなりいいリハビリになりそうです。

キクタン英会話の【おもてなし編】も
日常のいろいろなシーン別に
構成されているので、
自分の使いそうなシーンだけを選んで
練習してもいいかもしれません。



接客の英語を学びたいCさんには、
「これで安心!売り場の接客英会話」は
どうでしょう。



こちらは、教材自体がハイレベルです。
同じシリーズで、飲食店用と
ホテル用もあります。

CDはナチュラルスピードで、英語のみ。
すでに、きちんと英語を学んだ人向けです。

今、気づいたんですが、
なんと、キクタン英会話でも
【販売編】と【飲食編】と【宿泊編】が
今月8日に出版されたんですね。



こちらは、他のキクタン英会話と同じで
チャンツ(単語)、ダイアログ(会話)
ロールプレイ(役割練習)の構成で
日本語も確認できるので、
英語だけではちょっと…という人には
オススメです。

結局、どうしてキクタンばかり
オススメしてしまうかというと、
言語習得について、
研究し尽くして作られた教材だから
なんですよねぇ…。
CDは「英語→日本語」の順jですが
そのあとにロールプレイがあるので、
聞き取りも発話も両方伸ばせます。

ところで、接客用の本かと思っていたら
むしろ、英語ガイド向けの本だった
というのがこちらの「おもてなし英会話」。



「漢字って何個ぐらいあるんですか?」
「どうしてみんなマスクをしているんですか?」
「ゆるキャラってなんですか?」といった
外国人の質問にどうやって答えるかというのを
本の中で解説しつつ、
その音声もCDに収録されています。

「日本語→英語→日本語→英語」の順なので
聞こえた日本語を通訳するつもりで
練習すると効果的。

通訳案内士にも、
ボランティアガイドにもオススメです。

それにしても、「おもてなし」という
名前のつく教材は、接客用だったり、
日本紹介的なものだったり、
もっと日常レベルのものだったりと、
さまざまですね。

本の前書きや使用方法などを見て
ちゃんと目的に合ったものかどうか
よく確認してから買いましょう。

ところで、日常的な練習用ではなく
海外旅行でのサバイバル用として買うなら
「英語(ひとり歩きの会話集)」です。



このシリーズの4か国語会話には
昔、随分、お世話になりました。

もっとも、ただ本だけ持っていても、
とっさの時に調べる時間はないので、
あらかじめ、自分が言いそうな言葉
カードに書いておいて、
直前に練習して言うという形で使いました。

「この電車は○○に行きますか?」
「トイレはどこですか?」
「お会計をお願いします」
「おいしかったです」
といった言葉を準備しておくんです。

結局のところ、
自分の言いそうな言葉を練習する。
これに尽きるかもしれません。

実際、通訳さんだって、仕事の前には
担当する案件で出てきそうな単語などを
予習するそうです。

さて、教材選びの手がかりは
見つかりましたでしょうか?

ちなみに、ねこは、自分用に
「英語リプロダクショントレーニング」
という本を買ってみました。



「入門編」や「アドバンス編」など
シリーズでいろいろ出ていますが、
とりあえず「ビジネス編」を使って
トレーニング開始。

語学って使っていないと
本当にあっという間に
すっと頭から消えてっちゃうので
常に練習は必要です!!


<本日のおまけ>
以前、イーオンに通っていて、
今はなんとなく英語から
遠ざかってしまっている皆さまへ。

ラウンドアップレッスンの「構文練習帳」と
グループレッスンの「会話練習帳」のCDは
言語習得に理想的な作りになっています。
英語の練習を再開するなら
まずは、あのCDで練習することをオススメします!

ただ聞いてるだけじゃダメです。
日本語が聞こえたら、
そのあとのポーズの間に英語を言い、
次にお手本の英語を確認して、
そのあとのポーズで真似します。

(日本語)→(ここで声を出す)→(英語)→(ここで声を出す)

通訳のトレーニングメソッドなので、
この練習をしっかりやれば
驚くほど効果が出ます!

押し入れの奥にしまっちゃってたり
実家に置いてきちゃったりしている場合は
まずは発掘作業から開始してくださいね(笑)

◆◆◆ イベントのお知らせ ◆◆◆

10月4日(水)19:30から日本橋で
パネルディスカッションに登壇します。
ぜひ、遊びに来てくださいね。
http://peatix.com/event/300728